映画「荒野に希望の灯をともす」を鑑賞しました

この映画はアフガニスタンで活動した中村哲医師のドキュメンタリーです。

見た人がとてもいい映画だったと熱を込めて話すので、私も見たいと思っていたのですが、近くで見る機会を得ました。

中村哲医師はアフガニスタンで、すばらしい活動をした人、銃撃を受けて亡くなった人ということだけは知っていましたが、詳しいことは知りませんでした。

荒野に希望の灯をともす

映画を見て自分はなんにも知らなかったのだとわかりました。

中村哲医師は精神科の医者だったこと。

10歳の次男を脳腫瘍で亡くしたこと。次男が亡くなる直前に日本に帰ってきていたが、彼は忙しくて次男と一緒にいて楽しい思いをさせてやることができなかったこと。

アフガニスタンの人々のとの間に時間をかけて信頼関係をつくり、診療所を9ケ所くらい作ったとき、地元の人に襲撃されたこと。しかし、襲撃の背景にはマラリアの流行があることを知り、報復しようという現地の人を止め、日本に帰り募金を募りマラリアの特効薬をたくさん買って持って帰り、アフガニスタンの人達に配ったこと。

医者なのに井戸を掘り、それがだめなら、用水路を作り、用水路が水害で破壊されると故郷福岡にある江戸時代の工法、斜め堰、山田堰を再現したこと。

水を得て、やっと農業ができるようになった人々から、イスラム教の礼拝施設“モスク”を作ってほしいと要望され、実現。モスクとは礼拝だけする所ではなく、こどもたちに無料で勉強を教える学校のような役割もあり、結局彼らは伝統的は教育施設を要望したことになる。

中村哲医師は彼らに最初に彼らに会ったとき、あなたがたの伝統を否定しない。といった約束を最後まで守った。

 

まるで日本国憲法前文と9条が人格を持ち活動しているような人です。

私たちの国日本は本来、こんな国だったんだ、今の日本のおかしさがよくわかる映画でした。皆様にもこの映画を鑑賞する機会があるといいなと願います。

アフガニスタンでの活動について、「向こうに行って、9条がバックボーンとして僕らの活動を支えていてくれる、これが我々を守ってきてくれたんだな、という実感がありますよ。体で感じた想いですよ。武器など絶対に使用しないで、平和を具現化する。それが具体的な形として存在しているのが日本という国の平和憲法、9条ですよ。それを、現地の人たちも分かってくれているんです。だから、政府側も反政府側も、タリバンだって我々には手を出さない。むしろ、守ってくれているんです。9条があるから、海外ではこれまで絶対に銃を撃たなかった日本。それが、ほんとうの日本の強味なんですよ。」と語り、日本国憲法第9条(不戦条項)の堅持を主張した[52]。また佐高信に対しても「アフガニスタンにいると『軍事力があれば我が身を守れる』というのが迷信だと分かる。敵を作らず、平和な信頼関係を築くことが一番の安全保障だと肌身に感じる。単に日本人だから命拾いしたことが何度もあった。憲法9条は日本に暮らす人々が思っている以上に、リアルで大きな力で、僕たちを守ってくれているんです」とも語っている