最近まで「他者の靴を履く」(ブレイディみかこ著)を読んでいました。図書館で借りたので時間がなくなり最後まで読めませんでしたが、その中にマーガレットサッチャーのことが書かれてありました。サッチャーさんは新自由主義の政治家です。彼女は成功者だそうです。刻苦勉励して大学を出た、とにかく努力家です。彼女は予算削減のため子どもたちの学校で無料だった牛乳を有料化したため「ミルク泥棒」と呼ばれたそうです。
みかこさんによると、サッチャーさんは、庶民の気持ちが分からない人とのこと。
官邸での彼女はとても親切な人で、彼女は周囲人々にいつも「元気?」「何か困ってることない」と聞く気遣いの人だったとか。
どっちのサッチャーさんが本当の彼女なの?
官邸で彼女の周囲にいる人々は成功者です。同じ成功者には気遣いの人です。
それで合点がいきました。
新自由主義者は独特な考え方をするなあ・・・と常々思っていたものですから・・。
商売をすると必ずしも成功するとは限りません。
失敗して借金だけ残り、家族やその他多くの人に迷惑をかけてしまい、生活保護を受けて生活する人もいます。
新自由主義者はそういう人を怠け者と罵倒します。
・・・・・・・・・・私には不思議です。失敗したとしても最初から失敗したわけではなく、まあ・・・・羽振りが良かった時も少しはあって・・・景気が悪くなって・・なんとかしようと必死でがんばったんだけど・・。
怠け者って、失敗も成功もしなかった人のような気がするけど・・・。
でも、本当になんにもしない人って存在するのだろうか????
新自由主義者からみたら、失敗した人は怠けた人ってことになるらしい・・・。
自分は必至でがんばった成功者だと息巻いていた知人が、貧乏な人のことを怠けたからだと言っていました。そこでそおっと聞いてしまいました。「あなたのご両親はあなたを上の学校に行かせてあげられないくらい貧乏だったと聞いている・・怠け者だったの?」その人は黙ってしまいました。その人のご両親は、働き者の農家だったのです。
努力しても成功しない人もいるのです。失敗したとしても、その人は多くを学んでいるのではないでしょうか。人生の方向性の問題のような気がします。
今日やっと、母子像に会いにピース大阪に行ってきました。