重度の自閉症者 東田直樹さんの著書を読んだ

商店街の入り口でビックイシューを販売しているおじさんが自閉症の作家、東田直樹氏の「風になる」を大声で宣伝するのを聞いて購入しました。
そして、ネットで動画も見ました。

驚きました。まさに彼は障害者というより、むしろ、アスリートという方がふさわしいのではないか!


彼が18歳の時に書いた「自閉症のぼくが飛び跳ねる理由」は、自閉症の息子を持つこどもの父であり、作家である人の目にとまり、英語に翻訳され、世界中の自閉症のお子さんを持つ親たちを励ましました。

自閉症研究の権威、杉山登志朗医師によりMRI検査を受けた東田さん。
彼の脳は、言語を話す役割をするブローカ野と言語を理解する役割を持つウェルニック野を繋ぐ弓状束に異常がありました。両者の伝達がうまく機能していないのです。
もっと驚くべきことも分かりました。
他人の意図を読み取る役割をする右脳の一部の体積が健常者よりも大きかったのです。
彼の豊かな表現力と結びついている可能性がある。とのこと。

普通ハンディキャップのある人には、できないことに目がいきがちだが、できないことを補うために別の部分が発達する。
そういうことに目を向ける 必要があるのでは。という医師の言葉に私は思わす、史上初の300点超えをしたスケーターをイメージしました。
スポーツ選手は前人未踏の領域を広げてくれます。人の能力はここまで伸びるのだと、多くの人を励まします。
東田氏も同じではないかと、思ったのです。

人は、どこまで能力を伸ばすのか、発達するのか、障害者は、健常者が普通に持っている能力の一部分と引き換えに、脳のある一部分を健常者より発達させている。
ハンディキャップのある人を見る目が変わりました。